京都大学大学院法学研究科附属 法政策共同研究センター

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環境と法ユニット 2023年度第2回研究会「デジタル・環境・地方自治」

研究ユニット:環境と法
開催日時:2024年3月2日(土)13時30分~17時
ユニットリーダー:原田大樹
作成者:原田大樹

概要:
2024年3月2日(土)に京都大学大学院法学研究科附属法政策共同研究センター・環境と法(科学研究費基盤研究Aとの共催)の研究会[国際シンポジウム]が開催された。

第1報告の報告内容及び質疑:
○「Digitale Verwaltung in Deutschland(ドイツにおけるデジタル行政)」 (Timo Rademacher, Universität Hannover) デジタル化の推進とドイツ基本法の「混合行政の禁止」との関係や,行政の統一性とデジタル化との関係,さらにデジタル化と現場(ローカル)との関係などのさまざまな観点から,ドイツのデジタル化及びその進行状況と,これに対応する法理論の現状が紹介された。質疑では,デジタル化と費用負担の問題や,連邦制・地方自治と行政のデジタル化との緊張関係,デジタルディバイドへの対応策,行政サービスと地方自治との関係などが扱われた。講演の通訳を西上治・神戸大学大学院法学研究科准教授が担当した。

第2報告の報告内容及び質疑:
○「The Guarantee of Local Self-government in Globalization(グローバル化の中の地方自治の保障)」(Hans Christian Röhl, Universität Konstanz) グローバル化と国家との関係や,ドイツにおける地方自治保障の日本と比較した特色を紹介した後に,グローバル化が地方自治に与える影響と地方自治を保障する州の立法者の役割や地方自治による民主的な地域統合の可能性,あるいは地方自治とEU,標準化,行政ネットワーク,ガバナンスとの関係が幅広く論じられた。質疑では,地方自治と民主政の関係,連邦制との関係,地方自治体の環境政策と国家・グローバルな政策の関係などが扱われた。