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研究会案内・研究会記録・お知らせ

【開催案内】アジャイル・ガバナンスシンポジウム(2022年4月11日)
2022年04月01日

法政策共同研究センターでは、411日(月)にアジャイル・ガバナンス シンポジウムを開催することになりました。

 

開催日時:2022411日(月)13001820

開催場所:京都大学時計台百周年記念ホール

方式:Zoomウェビナーによるハイブリッド配信

事前申し込み:     会場参加 不要 ※入場制限がございますのでご注意ください。

             Zoom視聴 要 ※定員数がございますのでご注意ください。

  

ご不明な点がございましたら、法政策共同センター事務室(030houseisaku@mail2.adm.kyoto-u.ac.jp)までお問合せください。


【Event】令和3年度 「新段階の情報化社会における私法上の権利保護のあり方」 研究会開催のご案内(共催:法政策共同研究センター)
2022年03月10日

法学研究科附属法政策共同研究センター(「人工知能と法」ユニット) では、京都大学大学院法学研究科 科学研究費基盤研究(A)「新段階の情報化社会における私法上の権利保護のあり方」(主催)との共催で、下記の要領により研究会を開催いたしますので、ご案内申し上げます。

日 時:令和4年3月25日(金)15:30~17:30

場 所: オンライン(Zoom)で実施

講演者と講演テーマ

 吉政 知広 氏(京都大学大学院法学研究科 教授)

   「Governance Innovationの文脈」

参加申込方法:参加希望者は令和4年3月23日(水)午前中までにセンター事務室までお申し込みください。

【Event】令和3年度 「新段階の情報化社会における私法上の権利保護のあり方」 研究会開催のご案内(共催:法政策共同研究センター)
2022年03月09日

法学研究科附属法政策共同研究センター(「環境と法」ユニット)では、京都大学大学院法学研究科 科学研究費基盤研究(A) 「新段階の情報化社会における私法上の権利保護のあり方」(主催)との共催で、下記の要領により、研究会を開催いたしますので、ご案内申し上げます。

             

 日 時:令和4年3月29日(火)13:00~15:30

場 所: オンライン(Zoom)で実施

講演者と講演テーマ

  根本 尚徳 氏(北海道大学大学院法学研究科 教授)

   「差止請求権の本質的機能に関する理論的考察」(仮)

参加申込方法:参加希望者は令和4年3月25日(金)午前中までにセンター事務室までお申し込みください。


環境と法ユニット第2回研究会
2022年02月22日

研究ユニット:「環境と法」

開催日時:2022年2月21日(月)13:30~15:30  

ユニットリーダー:原田大樹 教授

作成者:成鎮宇 特定研究員

 概要

         ●京都大学大学院法学研究科附属法政策共同研究センター・環境と法ユニットが主催する第2回の研究会(科研基盤A グローバル法・国家法・ローカル法秩序の多層的構造とその調整法理の分析との共催)

      ●宇治梓紗氏(京都大学大学院法学研究科准教授)による報告と報告内容に基づいた議論が行われた  


     B 報告の要旨:「国際環境条約をめぐる近年の動向水銀に関する水俣条約を事例として           

      ●水俣条約の合意形成過程とその背景に注目しながら、政治学の観点から国際環境条約をめぐる近年の論点について報告が行われた
        ●国際環境条約(International Environmental Agreements)は、"an intergovernmental document intended as legally binding with a primary stated purpose of preventing or managing human impacts on natural resources (Mitchell’s IEA Database)”と定義されるものであり、その政治学的意義は、集合行為問題(大多数の国を巻き込んだ協調、国の利益とフリーライド)の解決にある
        〇具体例としては、バーゼル条約(有害廃棄物:1989年)、ロッテルダム条約(有害な化学物質及び駆除材1998年)、ストックホルム条約(残留性有機汚染物質:2001年)などがあり、水銀に関する水俣条約は2013年に採択されたものである
      ●国際環境条約の最大の論点は、それをどのように各国に守らせるかという「遵守の確保」である

        〇先進国と途上国の間には利益対立が存在しており、両者間の合意が形成されることは難しい
    それにもかかわらず、水俣条約では「遵守システム(遵守状況への監視)」と「資金メカニズム(先進国から途上国への資金・技術支援)」という二つの制度が合意されている
        〇なぜ、このような合意形成ができたのか
      ●合意形成の背景としては、①イシューリンケージと②「国連環境計画(UNEP)の仲介が挙げられる

        〇複数の問題に横断している非対称的な利益を交換条件で相互調整したこと      

        〇既存の国際条約での経験をもとに、両方の制度が揃う場合に大きな効果があるといった情報を各国に提供することで、交換条件の意義を高めたこと

      ●複数の制度の併存と調整を考えるガバナンス研究からの示唆を踏まえつつ、「環境条約間の連携」や「経済・社会問題との連携」を図ることで、条約間の重複や齟齬といった問題を回避しようとしていることも、国際環境条約をめぐる近年の動向である

        〇バーゼル・ロッテルダム・ストックホルム条約間の連携による「シナジー」
        〇Rio+20以降の持続可能な開発のアプローチやSDGs の影響の下で、より包括的視点から労働問題や健康問題、開発問題との連携       

    • 環境条約の今後の役割については、多くの議論が行われている

        〇プラスチック条約制定の動きからすると、プラスチックのライフサイクル全体を対象とするという方向が示されるなか、法的拘束力の有無をめぐる議論が行われている(2022年2)

          〇分裂的な既存の関連制度(国際、地域、国レベル)を、新たなグローバルプラスチック合意を通じて調整・補完する必要があるとも認識されている

            〇伝統的なトップダウン(国際条約→国内実施)からの乖離も注目に値する論点である

           C ディスカッション

             ● 質疑応答とコメントの主な論点は、下記の通りである

               ● 監視と制裁(サンクション)について

                  〇各国から監視状況に関する報告が行われないという問題は生じていないのか

                    〇制裁の有効性は保たれているのか、逆効果をもたらすことはないのか

                     ● 情報のあり方について

                        〇利害関係の異なる各国に同様の情報が提供されているのか

                          〇具体的な情報の示し方とはいかなるものか

                            〇規制の効果が情報として提示されるだけだと、国際環境条約の合意形成が各国にもたらす便益と費用などは不明ではないか

                             ● 合意形成を主導したアクターについて

                                〇国際機関(UNEP)は、どの程度の情報と専門性、政治的中立性を有している存在なのか

                                 ● 事例の位置づけと含意について

                                    〇国際環境条約との比較の観点から、水俣条約の合意形成はどのように位置づけられるのか

                                      〇水俣条約の特徴とはどのようなものか

                                        〇法的拘束力の有無など、より実行力のある規制の設計にはどのような条件が必要なのか

                                          〇水俣条約の事例と異なり、産業界の反対が存在する場合であれば、環境政策の合意形成の鍵は代替技術の開発や企業の同意を調達するといったところにあるのではないか

                                            〇国際条約が政策別に分立していることを踏まえると、水俣条約の事例は国際レベルにおいても政策分野間の調整メカニズムが働いていることを示唆しているものではないか     


                                                                                                                                                

                                        お知らせ英国との国際共同研究プログラム 「コロナ禍と法の役割-社会的弱者のための保護と復興」助成を受けることが決まりました。
                                        2021年12月13日

                                        この度,国際研究推進マネジャー・西谷祐子教授が,当センターの事業として英国国際法及び比較法研究所(BIICL)と推進する「コロナ禍と法の役割――社会的弱者のための保護と復興」に関する共同研究について,日本学術振興会(JSPS)及び英国研究・イノベーション機構(UKRIによる国際共同研究事業としての助成を受けることになりました。本事業には,当センター長及びセンター所属教員のほか,他研究機関所属の法学・経済学・社会学・心理学の専門家が参加し,2021121日から3年間行われます。日本側の助成総額は約2000万円,英国側の助成総額は約40万ポンドを予定しています。

                                        研究記録「人工知能と法」ユニット公開研究会 ~AIとガバナンス、法~
                                        2021年12月08日

                                        講師                         西山圭太       東京大学未来ビジョン研究センター客員教授
                                                                                           
                                        株式会社経営共創基盤シニア・エグゼクティブ・フェロー

                                        講演名                     AIとガバナンス、法」

                                        研究ユニット            「人工知能と法」

                                        ユニットリーダー       稲谷龍彦   京都大学法学研究科教授

                                        開催日時                   2021128日(水)13:00 - 15:30

                                        開催方式                   実会場及びオンラインでのハイブリッド形式

                                        会場                        京都大学百周年時計台記念館  国際交流ホール

                                        出席者数                   実会場       50

                                                                          Web参加   35

                                        議事録作成者            青山和志(センター特定研究員)

                                        概要

                                        「人工知能と法」公開研究会が、2021128日、京都大学百周年時計台記念館国際交流ホールにて開催された。本研究会ではゲストスピーカーに、東京大学未来ビジョン研究センター客員教授/株式会社経営共創基盤シニア・エグゼクティブ・フェローの西山圭太氏をお招きし、DX(デジタル・トランスフォーメーション)による社会のデジタル化を、ガバナンスと法の観点から論じていただいた。なお、公開研究会は実会場とオンラインのハイブリッド形式で行われた。

                                        報告要旨 :

                                        AIとガバナンス、法」と題して、下記の五つの論点をめぐって報告が行われた。その後、報告に基づき西山氏と講演参加者の間で質疑応答の時間が設けられた。

                                        ① DXとは何か

                                        • DXの核であるデジタル化は、「原理の抽象化」によって、サービスを共通要素ごとに同一のレイヤーへと組み替えるものである。
                                        • 従来、企業や政府・自治体は、縦割りの組織構造に由来する「ハコ」ごとに業務を実施していた。対照的に、来るべきDX社会では、固定的な役割が与えられたハコではなく、類似する業務のレイヤーごとに組織横断的な管理・運用が行われる。
                                        • デジタル化の進行が、社内組織や法律といった物理社会の側面に影響を及ぼすのは必至であり、企業や政府・自治体は、多層化するレイヤー同士の関係性に目配せしながらガバナンスを構築することが求められる。

                                        ② DXに人はどのように関わるべきか

                                        • デジタル化により製品やモノを提供する組織の境界が融解すると、顧客はUI(ユーザー・インターフェース)を通じて、個人に最適な形でサービスを組み合わせることができるようになる。このようなシームレスでカスタマイズ可能な経験がUX(ユーザー・エクスペリエンス)である。
                                        • 経営者は、顧客が求める健康やエコといったニーズを抽象的な次元で捉え直す必要がある。次に、抽象化された価値を、想定される具体的状況に落とし込み、横繋ぎに結ぶことで顧客のUXを高めることが求められる。
                                        • 市民社会の観点からは、デジタルツールを活用した市民参加により、都市設計などで市民のUXが最適化されうる。

                                        ③ AIをどのように捉えるべきか

                                        • 近年急速に発達しつつあるAI(人工知能)は、人間の脳の仕組みを模倣しつつ、人間には必ずしも理解できないレイヤー構造やパターンを発見する(ディープ・ラーニング)。
                                        • 今後、人間の論理を教えるのではなく、学習の仕方のみを教え込むことで、人間の論理で到達できない非構造的なデータの解析が期待される。
                                        • 他方でAIの発達は、「知能とは何か」といった人間に対する本質的な問いも投げかけている。

                                         ④ ガバナンスの課題は何か

                                        • 「データとソフトウェア、AIによってあらゆるシステムが制御されつつある事態」に対応するための構想が「ガバナンス・イノベーション」である。ガバナンス・イノベーションは、ペーパーレス化やセキュリティ保護といった単なるデータの利活用・管理ではなく、デジタル公共空間の信頼性や安全性をどう保証していくかという包括的な課題を設定している。
                                          • “Governance by Innovation” ”Governance for Innovation” “Governance of Innovation”3つの柱
                                        • 政府のデジタル化を実現するためには、デジタル技術を活用した政府経営改革が必要である。すなわち、目の前の具体的な業務をデジタル化するのではなく、アーキテクチャ・レベルで政府のカタチそのものを変革する必要がある。そのためには、縦割り行政をレイヤー構造へと変換し、アルゴリズムで政府を動かす発想が求められる。

                                          ⑤ 法が問われていること

                                        • デジタル技術の発展は、「法」の考え方にも変容を迫る。規制領域の捉え方がデジタル化するとともに、法律の適用もAIによる学習と管理の対象となりうる。
                                        • 従来の法システムは人間を責任主体として想定してきた。しかし、DX社会では、AIによるリスク判断を人間が必ずしも了解できない可能性がある。このとき、「人間が十分に検討したか」よりも「AIに十分学習させたか」が法的に問われることになるだろう。
                                        • 全体としてガバナンスがプロセス的になり、人間の判断が以下のような点で求められることになると考えられる。
                                          • 法の目的に照らしてリスクを設定する
                                          • 事実認定に用いるデータ収集プロセスを適切に構成する
                                          • AIによるリスク判定のシミュレーション結果を市民にわかりやすく開示する

                                         質疑応答:

                                           報告終了後の質疑応答では、「デジタル化が法理論と法実務の将来にどのような影響を与えるか」を中心に議論が交わされた。

                                           法理論については、AIの介在によって法領域がさらに抽象化し、分野横断的になる可能性が提示された。他方で、法実務に関して、DX社会でも契約法など人と人との関係を規定する法律が果たす役割は大きいと考えられ、基礎法を学ぶことの重要性が説かれた。

                                        お知らせ【Event】国際仲裁及び調停に関する講演会のお知らせ
                                        2021年12月02日

                                        1217日に児玉実史先生(北浜法律事務所パートナー/弁護士)のご講演会を開催します。日本では近時,国際取引の紛争解決手段としての仲裁及び調停が脚光を浴びており,法改正作業も進んでいます。そこで,弁護士として第一線でご活躍の児玉先生をお招きして,実務の視点から国際仲裁及び調停についてお話しいただきます。

                                        演題:「ひとコマで大づかみ   国際仲裁・調停の基礎とキャリア形成」

                                        講師:児玉実史先生(北浜法律事務所パートナー/弁護士)

                                        日時:2021年12月17日(金) 5限 (16:45~18:15)

                                        場所:総合研究2号館   法科第一教室(京都大学・百万遍門を入ってすぐ左側の建物・北側2階) 

                                         

                                        日本国際紛争解決センター(JIDRC)講師派遣事業

                                        主催者:法学研究科・山田文教授,西谷祐子教授

                                        共催:法政策共同研究センター(CISPL)


                                        お知らせ【Event】国際取引法に関する講演会のお知らせ
                                        2021年12月02日

                                         2021127日に曹勁峰先生(TSANG King-Fung)(香港中文大学法学部・准教授)のご講演会を開催します。曹先生には,国際取引においてよく問題となっているスマートフォン等の技術に関するFRANDライセンスと国際訴訟競合をめぐる法的課題についてお話しいただきます。

                                        演題:「FRANDライセンスをめぐる外国訴訟差止命令と国際オリンピック卓球大会」

                                        講師:TSANG King Fung先生(曹 勁峰 先生)(香港中文大学法学部・准教授)

                                                  【使用言語】英語(通訳なし)

                                        日時:2021年12月7日(火) 18:45~20:15

                                        場所:総合研究2号館   公共第2RPGルーム(京都大学・百万遍門を入ってすぐ左側の建物・南側2階)         

                                        「AI時代の国際私法」に関する研究

                                        主催者:法学研究科・西谷祐子教授

                                        共催:法政策共同研究センター(CISPL)

                                        研究会案内【Event】「人工知能と法」公開研究会~AIとガバナンス、法~
                                        2021年12月01日

                                        法政策共同研究センター「人工知能と法」ユニットでは128日(水)に東京大学未来ビジョン研究センター客員教授の西山圭太先生をゲストスピーカーにお迎えして「AIとガバナンス、法」に関する公開研究会を開催いたします。

                                        デジタル化とは本質的に何のことであり、我々は今どの段階にいると考えるべきか。

                                        その中で急速に発達しつつあるAIをどのように捉えれば良いのか。

                                        デジタル技術が我々に突きつけるガバナンスの課題とは何か。

                                        「ガバナンス・イノベーション」を提唱した目的は何か。

                                        デジタル技術の進展や我々の社会のガバナンスの変化は、「法」の考え方について

                                         どのような変更を迫るのか。

                                        参加をご希望の方は個別にセンター事務室までお問い合わせください。

                                        研究記録人工知能と法ユニット第1回公開研究会 ―Governance Innovation & Beyond: Society 5.0における新たなガバナンスシステムを考える―
                                        2021年10月26日

                                        研究会名等:人工知能と法ユニット第1回公開研究会

                                              ―Governance Innovation & Beyond: Society 5.0における新たなガバナンスシステムを考える―

                                        研究ユニット:人工知能と法

                                        開催日時:2021年9月30日(木)13:00~15:00

                                        ユニットリーダー:稲谷龍彦教授

                                        作成者:鄭燦玉(センター特定研究員)

                                        概 要

                                          人工知能と法ユニットにおける初の公開研究会が9月30日にオンライン(Zoom)で開催された。本研究会には、センタースタッフをはじめ、学内外の研究者が多数参加し、大変活況を呈する会となった。まず、本ユニットリーダーの稲谷教授より、「Society 5.0における新しいガバナンスシステムとサンクションの役割」と題した報告が1時間程度行われた。報告のあとは、質疑応答の時間も設けられた。  

                                        報告内容

                                          報告の内容は概略こうである(9月7日に開催された「ZU-KU Online Meeting on AI Policy」での同教授による第1報告と内容的に重なる部分が多いように思われるので、該当の議事録の内容も適宜参照のこと)。

                                        ○日本は、「サイバー空間とフィジカル空間が高度に融合したシステム」(サイバー・フィジカルシステム:CPS)によって、経済成長の実現と社会的課題の解決を両立させる社会(Society 5.0)の実現を目指している。このCPSでは、様々な提供者によるシステムが接続され、さらに大きなシステムとして機能するようになる(System of Systems:SoS)。

                                        ○だが、事前にルールや手続が固定された従来のガバナンスモデルでは、CPS-SoSが必然的に生じるリスクと不確実性に対応することが困難である。つまり、事前の行為規制や単純な規制緩和といった現行法の発想には限界がある。そこで、ゴールや手段が予め設定されている固定的なモデルではない、より適切なガバナンスを確保することが不可欠になる。

                                        ○CPS-SoSが生じるリスクと不確実性に対応するべく、経産省の『Governance Innovation』報告書では、垂直的・静態的な法制度から水平的・動態的な法制度へと規制手法を転換することが提言されている。製品やサービスを供給する企業⾃⾝には、適切にリスクとイノベーションをバランスしていくことが求められる。

                                        ○CPS-SoSがもたらすリスクと不確実性に対応し、⼈々の「幸福追求」の保障というガバナンスのゴールをより良く実現するためには、組織的な学習および知識創造・実践を促す新たなガバナンスモデル(アジャイル・ガバナンス:Agile Governance)の実践が必要である。このアジャイル・ガバナンスにおける「サンクション」には、⑴ステークホルダー間での知識・情報の共有促進と機会主義的行動の抑止を両立させるよう、ソフトローとハードローを最適に組み合わせた認証制度の創設、⑵適切なデータガバナンスに関する法制度の整備、⑶厳格責任と過失責任のベストな組み合わせによる責任あるリスクマネジメントの内部化、⑷訴追延期合意(Deferred Prosecution Agreement:DPA)に代表されるインセンティブ整合的な制裁制度の設計・活用などが求められる。

                                        その他

                                          質疑応答の時間には参加者から多くの質問がなされ、とりわけ、計算不可能な不確実性への対処方法に関する制度設計や巨大リスクに応じた補償態勢の整備、幸福追求の再解釈といった問題をめぐり活発な議論が交わされた。

                                          今後の研究会の開催については、原則、3か月に1回程度のペースで行う予定である。次回は、外部ゲストを参加させた形での開催も検討中である。

                                        以上